中世は武士の時代といわれ、数々の合戦が繰り広げられました。そうした合戦での勝利、武運長久の祈りの対象となったのが軍神・いくさがみです。源氏の八幡神、上杉謙信の毘沙門天信仰は著名ですが、現在の千葉県北・中部、茨城県南西部に勢を張った千葉氏は、妙見神を篤く信仰していました。妙見は北極星を神格化したものといわれますが、千葉氏の妙見は、仏教・道教・陰陽道の思想が織り交ざった独特の歴史を有しています。本講座では、千葉氏の妙見信仰の歴史や造形について解説します。(講師記)
植野 英夫:うえの・ひでお 1962年福島県生。茨城大学人文学専攻科修了。千葉県立博物館、千葉県教育委員会を経て、現在、公益財団法人千葉県教育振興財団理事長。専門は日本仏教史。近年の主な研究業績に、論文「成田市・龍正院における仁王造像銘札について」(『千葉文華』46 2022)「近世房総における関西移民による真宗寺院開創と門徒の動向」(今井雅晴・橋本順正編『東国にいる親鸞』自照社 2024)、「中世末の下総国における弘法大師信仰」(『千葉史学』85 2024)などがある。
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