インド中世後期におけるイスラームとの接続のあと、インドは近世に突入します。近世インドは、ヨーロッパ諸勢力の本格的な進出からイギリスによる統一的支配、そして分離独立へ、というまさに激動の時代でした。いわゆる「カースト」が創りだされたり、みなさんご存知のマハートマー・ガンディーが活躍した時代でもあります。 イギリスの「分裂させて統治する」という植民地政策(外発的な力)、そしてインド社会としての固有の変化(内発的な力)。この両側面に目配せしながら、近世インドの歴史をさまざまな観点から掘りさげてみましょう。 ※本講座第2回では、これまでのインドの歴史講座の内容をふりかえりながら、なぜ、近世インドにおいて「カースト」が創りだされることになったのか、を整理してみます。 <カリキュラム> 第1回 ヨーロッパ諸勢力の進出とイギリス植民地支配のはじまり 第2回 「インド帝国」の成立とインド社会の変容 第3回 民主主義の台頭、ガンディーの時代、そして分離・独立へ
小茄子川 歩:こなすかわ・あゆむ 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・特任准教授 1981年生まれ。デカン大学院大学博士課程修了(Ph.D.)。2008年から2013年まで、インド政府招聘留学生としてインド共和国・プネーに所在するデカン大学院大学考古学科に学び、インダス文明遺跡の調査に参加。現在は同大学院大学が行うインダス文明遺跡の調査に発掘区画・整理作業責任者として参加している。日本学術振興会特別研究員PD、人間文化研究機構総合人間文化研究推進センター研究員/京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科客員准教授を経て、現職。専門は、考古学、南アジア基層社会文化・政治経済史研究。著書に『インダス文明の社会構造と都市の原理』(2016年、同成社、第6回日本南アジア学会賞受賞作品[2017年])、共編著に『社会進化の比較考古学—都市・権力・国家—』(2021年、雄山閣)。
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