明恵上人(1173〜1232)は40年にわたって夢を書き残したことでよく知られています。その記録は「夢記」として今に伝わっています。その夢は明恵の修行の指針となり、夢そのものが宗教体験の場でもありました。明恵が仏道修行に打ち込んだ時期に瑞夢を多く見ています。同じころに自由闊達な和歌も詠まれました。仏道一筋に生きた明恵の生涯をたどりながら、その夢と和歌、そしてこれらをつなぐ心のありようを見ていきます。(講師・記)
平野 多恵:成蹊大学文学部教授。東京大学大学院博士課程修了。専門は日本中世文学、おみくじ・和歌占いの文化史、古典文学教育。著書に『おみくじのヒミツ』(河出書房新社、2018)、『おみくじの歌』(笠間書院、2019)、『国語をめぐる冒険』(岩波ジュニア新書、共著、2021)、『おみくじのヒミツ』(吉川弘文館、2023)等。
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