各地の名跡を訪れ、日本の歴史に思いを寄せながら学びます。 @4月18日■「草津宿本陣」ほか 10:00 JR草津駅 江戸時代、京都から江戸方面に行くには、東海道と中山道の2大街道がありました。草津市にある「草津宿追分道標」は東海道と中山道の分岐点で、東西に行き交う旅人たちはこの草津で合流したのです。宿場町にある「本陣」は大名や公家の休泊に利用されたのですが、「草津宿本陣」は今年大修理が終わったばかりで、現存するなかで全国最大級の規模です。宿の大福帳には、新選組や皇女和宮の名記されているのも、「草津宿」ならではのことでしょう。街道を歩き、往時の旅人の気分に浸ります。 A5月16日■かぐや姫のふる里を訪ねる 10:00 近鉄 田原本線「箸尾」駅 私たちが幼いときから聞いてきた竹から生まれ、中秋の満月の夜、月に帰って行ったかぐや姫は「むかしむかし、おじいさんが山で光り輝く竹を見つけて・・・」ではじまります。これに対して、『源氏物語』や『古事記』の中にも「カグヤヒメ」が出てきます。果たして、かぐや姫は実在したのか? 童心に戻って、伝説などいろいろな「かぐや姫」にふれてみたいと思います。そして馬見丘陵公園の花々も楽しみます。 B6月20日■清少納言「推し!」の壷阪寺 10:00 近鉄 吉野線「壷阪山」駅 創建については大宝3年(703年)に元興寺の弁基上人がこの山で修行していたところ、愛用の水晶の壷を坂上の庵に治め、感得した観音像を刻んで祀ったのが壺阪寺の始まりといいます。また、西国霊場の第六番の札所や、清少納言ゆかりの寺としても知られています。明治の初期には、初演された人形浄瑠璃や歌舞伎の「壺阪霊験記」によってもその名は広まり、眼病封じのお寺とも呼ばれました。お里と沢市の人情劇が、庶民のこころに深くしみ込み、今も季節を問わず、壺阪の観音様の慈悲にすがる姿がみられます。紫陽花の時期に、いにしえの人の心に立ち返り、麓から本堂までを徒歩でお参りします。
中田 紀子:エッセイスト・帝塚山大学講師 奈良新聞社を経て1990年フリーに。以来、文学、歴史(社寺)、古(峠)道、風物を主題に新聞や雑誌に執筆。97年よりNHKラジオ第一放送早朝番組(全国ネット)の奈良県リポーターを務める。著書に『奈良大和の峠物語』『百職百人京の匠』。共著に『なにわ大坂をつくった100人』『大阪の祭』ほか。
【持ち物】弁当、飲み物、帽子、敷物、雨具など。歩きやすい服装と靴など、ハイキング支度でご参加ください。トレッキングポールや杖はご自由にお持ちください。 ・受講料のほかに、見学先の入館料や講座中に移動するための交通費が必要な場合がございます。
現地案内プリントをご確認ください。WEB決済をご利用の方へは、お手続き完了後、郵送でお送りします。開講日以降の受講料の返金はできません。山裾を歩きますが、全工程に多少のアップダウンがあります。適時、昼食をとります。雨天決行。設備費は講座運営維持費です。