ロシアによるウクライナ侵攻開始から約3年経ちました。この戦争を考える上で重要な問いの一つは、何故ロシアがウクライナを自らの領域と考えるのか、という問題だと思います。こうしたロシアの領土認識の問題を探るためには、ロシアという国がどのような経緯で領土を拡大してきたのか、そしてその過程で、周辺諸国とはいかなる関係を結んでいたのかを歴史的に検証することが必要です。この講座では、4月より1年間かけて、ロシアの領土拡大と、それに伴う周辺諸国との関わりの歴史を見ていきたいと思います。上半期にあたる4〜9月は、9世紀のキエフ・ルーシから、ロシア帝国がウクライナを領有する18世紀末までの時期を取り上げます。(講師・記) <各回テーマ> 第一回:現代ロシアの領土と勢力圏 第二回:キエフ・ルーシの領土(モンゴル支配まで) 第三回:モスクワ大公国の台頭と拡大(15・16世紀) 第四回:17世紀のロシア帝国の拡大(シベリア・ウクライナ) 第五回:18世紀前半のロシア帝国の拡大(バルト海・ウクライナ) 第六回:18世紀後半のロシア帝国の拡大(クリミアなど黒海沿岸地域) *2025年4月開講。全12講。
黛 秋津:まゆずみ あきつ 1970年生まれ。東京大学文学部東洋史学科卒業。同大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程修了。博士(学術)。広島修道大学経済科学部准教授を経て、現在東京大学大学院総合文化研究科教授。専門はバルカン・黒海地域研究、近代ヨーロッパ・中東国際関係史。著書に『三つの世界の狭間でーー西欧・ロシア・オスマンとワラキア・モルドヴァ問題』(名古屋大学出版会 2013年)がある。
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