『西行物語』は、西行法師の生涯を記した物語です。作者は不明で、西行が没してから五十年あまり後に成立したと考えられています。現在の西行研究から見れば、全くの虚構であると判断できる箇所も多いのですが、特に江戸時代に広く読まれ、西行像の形成に大きな役割を果たしました。本講座では、江戸時代に刊行された『西行物語』を活字化した、桑原博史『西行物語 全訳注』(講談社学術文庫、1981)の本文を用いて講読します。(講師・記) <各回テーマ> 1 『西行物語』概説 2 出自と鳥羽殿への出仕 3 出家 4 伊勢へ 5 東海道の旅@ 6 東海道の旅A 7 陸奥の旅 8 帰京 9 四国の旅@ 10 四国の旅A 11 妻子のその後 12 往生 *テーマは予定です。状況により、変更することがあります。 *2025年4月開講。1年全12講予定。
山本 章博:やまもと あきひろ 1974年横浜生まれ。上智大学文学部卒。同大学院から、学習院高等科教諭、大正大学文学部准教授を経て、現在、上智大学文学部教授。専攻は和歌文学、中世文学。 主な著書・論文に『中世釈教歌の研究−寂然・西行・慈円−』(笠間書院)、『寂然法門百首全釈』(風間書房)、「一遍上人の和歌表現をめぐって」(『仏教文学』)、「家隆家四十八願勧進和歌と慈円」(『中世文学』)がある。
テキスト:桑原博史『西行物語 全訳注』(講談社学術文庫、1981)ISBN:978-4061584976
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