※常設講座「正法眼蔵の教えに学ぶ」を初回のみご受講いただける体験講座です。講座の内容などを確認してからスタートしたい方におすすめです。 「恁麼」という表現は中国の漢文にはない俗語で、唐宋の時代から用いられた言葉で普通は「かくのごとし」と訳されています。それは、どうして、如何にして、どのようになどの疑問詞と、単に指示する、此の、其の、彼の等や、また此の様、其の様、彼の様、の意味にも使われています。禅門ではこうした特徴を、人間同士の意志を伝える生きた言葉として自由に使われていますが、道元禅師はこの特徴をさらに探究して独自の語録に表現されました。本文には「恁麼はこれ不疑なり。不会なるがゆえに」という、人間の認識できない概念を超えた大自然の真実を懇切丁寧に解説した、『正法眼蔵』のなかでも大切な巻であります。(講師・記)
来馬 正行:曹洞宗観音院住職 駒澤大学仏教学部卒。同大学院修士課程修了。禅学専攻。観音院公開講座<参禅会・仏典講読会・福田会>主宰。NHK学園、中村元東方研究所 東方学院、東京吉祥講 眼蔵会(於 大本山永平寺別院)。観音院は江戸初期の1653年、松平出羽守直政開基と伝えられ、境内に住時の阿弥陀如来像(武蔵野市指定文化財)が残る。
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