現在の高校では、日本史を世界史のなかから考える「歴史総合」という科目が必修となりました。日本の歴史が世界やアジアとどのように繋がっているのかを知り、世界の中の日本を考えることは、国際化時代において身につけなければならない教養といえましょう。 2025年度からの講座では、このような新しい歴史教育の流れを踏まえて、日本近現代史を世界史の視点から学び直します。まず今期は、西欧で始まった国民国家・産業革命が帝国主義による植民地拡大をもたらした結果、日本の幕藩体制の崩壊、明治維新による国民国家建設へと繋がり、さらには日本が東アジアの国際秩序を揺さぶる存在へと変容する19世紀の歴史を考えます。(講師・記) *2025年4月期開講 <各回テーマ(予定)> 1 西欧における国民国家の成立と産業革命 2 帝国主義の拡大と伝統的中華世界の動揺 3 アメリカのアジア進出とペリー来航 4 国民統合から見る「尊王攘夷」 5 国民国家建設としての明治維新 6 東アジアの国際秩序をめぐる日清対立
加藤 聖文:駒澤大学教授 1966年愛知県生まれ。2001年早稲田大学大学院文学研究科史学(日本史)専攻博士後期課程修了。現在、駒澤大学教授。専攻は日本近現代史、東アジア国際関係史、アーカイブズ学。主な著書に、『「大日本帝国」崩壊』(中公新書)、『満蒙開拓団』(岩波現代全書)、『国民国家と戦争 挫折の日本近代史』(角川選書)、『満鉄全史』 (講談社学術文庫)、『海外引揚の研究 : 忘却された「大日本帝国」 』(岩波書店)ほか。
講義当日に、適宜レジュメを配布します。アップロードも当日になる予定です。
Vimeoを使用した、教室でもオンラインでも受講できる自由選択講座です(原則、講師は教室)。見逃し配信(2週間限定)はマイページにアップします。各自ご確認ください。お問い合わせは、 yk9yokohama@asahiculture.com で承ります。 金曜開催から土曜開催になりました。