マルコ福音書は四福音書の中で最も古い起源を有するとされており、他の福音書を読む上での基礎、土台となるものである。 本講座ではマルコ福音書の成立やその特徴、全体構造を概観し、福音書の冒頭から結末に至るまでの主要な記事の解釈を幅広く、教会の司牧者としての視点、つまり生活に即した聖書解釈を心がけながら紹介していく。 キリスト教にとって、神学、霊性、教義、典礼、法制などのあらゆる信仰生活の基礎は、まさに聖書、中でもキリストのことばに立脚しており、またそうであり続けなければならない。 そのため本講義が、受講者にとって聖書に親しみ、理解を深めるきっかけとなり、ひいては教会生活や学校教育の現場でも益するものとなるよう努めたい。(講師・記) 参考書:M.ヒーリー著、田中昇・湯浅俊治共訳『カトリック聖書注解 マルコによる福音書』(2014年初版2024年第2刷、サンパウロ) 【各回予定】 〈4〜9月〉 1−1福音書のプロローグ(1:1-13)、1−2権威ある新しい教え(1:14-45) 2−1医者、花婿、安息日の主(2:1-3:6)、2−2新しいイスラエル、新しい家族(3:7-35) 3−1神の国のたとえ(4:1-34)、 3−2自然、悪霊、病気そして死を支配する権威1(4:35-5:43) 4−1自然、悪霊、病気そして死を支配する権威2(4:35-5:43)、4−2イエスはご自分のものである人々のもとに来る(6:1-32) 5−1パンの理解T(6:33-7:37)、5−2パンの理解T(6:33-7:37) 6−1パンの理解U(8:1-26)、6−2弟子となる歩みの途中でT(8:27-9:29) 〈10〜2026年3月(*受付は8月下旬〜)〉 7−1弟子となる歩みの途中でU(9:30-50)、7−2日々の生活における福音(10:1-31) 8−1弟子となる歩みの途中でV(10:32-52)、 8−2主がご自分の神殿に来られる(11:1-26) 9−1御子の権威(11:27-12:44)、 9−2最期の時の始まり(13:1-37) 10−1決断の時(14:1-31)、 10−2裏切りと断罪(14:32-72) 11−1十字架刑(15:1-47)、11−2復活(16:1-20) 12−1マルコ福音書の総括 12−2 質疑応答
田中 昇:カトリック東京大司教区司祭 カトリック豊島教会主任司祭 埼玉県出身 1997年 大学生時代にカトリック教会と出会い関口教会で受洗 1999年 早稲田大学理工学部卒業 2001年 早稲田大学大学院理工学研究科博士前期課程修了 (応用化学専攻) 2001-2004 年 化学メーカーに勤務 (医薬の研究開発) 2004年 東京カトリック神学院入学 2010年 同神学院卒業 2010 年 カトリック東京大司教区司祭として叙階される。町田教会助任司祭着任 2011 年 教皇庁ウルバノ大学にて神学学士号(STB)取得 2014 年 教皇庁立ウルバノ大学にて教会法学教授資格課程修了・修士号(JCL)取得 帰国後、東京教会管区裁判所裁判官となる *趣味はフルート演奏 【宗教法学会、アメリカ教会法学会(CLSA)会員】 【上智大学神学部・同大学院神学研究科、南山大学人文学部 (在名古屋教皇庁認可神学部) 非常勤講師、日本カトリック神学院教員】 【特定行政書士、墓地管理士、火葬技術管理士1級】
参考書:M.ヒーリー著、田中昇・湯浅俊治共訳『カトリック聖書注解 マルコによる福音書』(2014年初版2024年第2刷、サンパウロ)
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