平安時代は貴族政治の展開や国風文化の繁栄などに代表されるように、優雅な時代というイメージがありますが、一方では律令制から摂関政治へ、遣唐使の中止、武士の成立と台頭、荘園制の展開など、古代社会から中世社会への大きな転換点でもありました。本講座では、400年続いた平安時代を4期に分けて、時間の経過に沿いながらそれぞれの転換点の特徴をわかりやすく解説したいと思います。(講師記) <今期のテーマ> 平安京の成立―「千年の都」平安京の「始まり」を考える 1)平安遷都 2)承和の変と藤原氏の台頭 3)遣唐使の中止と対外認識の変化 ### 1年間のテーマ 1. 平安京の成立―「千年の都」平安京の「始まり」を考える 1)平安遷都 2)承和の変と藤原氏の台頭 3)遣唐使の中止と対外認識の変化 2. 律令制から王朝国家へ―古代から中世への移行期「王朝国家」の特徴を解明する 4)王朝国家の成立 5)承平・天慶の乱と武士の成立 6)摂関政治の展開 3. 平安京住民の諸相―平安京住民の多様な実相と国風文化の特徴に迫る 7)都市平安京の成熟 8)都市住民の諸相 9)国風文化の特質 4. 院政と武士の台頭―中世社会への胎動を荘園と武士に焦点をあてて明らかにする 10)後三条親政と院政の開始 11)院政と荘園公領制の成立 12)保元・平治の乱と武士の台頭
木村 茂光:きむら・しげみつ 東京学芸大学名誉教授 大阪市立大学文学研究科博士課程修了。博士(文学)。専門は日本中世史、前近代農業史。主な著書・編著『ハタケと日本人』(中公新書)、『「国風文化」の時代』(青木書店)、『中世社会の成り立ち』(吉川弘文館)、『歴史から読む『土佐日記』』(東京堂出版)、『頼朝と街道』(吉川弘文館)、『平将門の乱を読み解く』(吉川弘文館)など多数。
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