現代の西洋社会の直接的なルーツは中世社会にあります。それは中世都市と荘園が相互に補完しながら一つの世界を形成していました。そのうち、特に中央集権国家の存在しなかったドイツでは、中世都市が、都市壁で囲まれた自由で安全な空間として維持され、そこに市民社会が形成されました。その中世都市がどのように現代都市へと移行し、現代市民社会が形成されたのでしょうか。今なお、その伝統が生きているといわれる西洋の現代市民社会への道筋を追い、その特徴を明らかにしてみたいと思います。(講師記)
斯波 照雄:昭和24年生。昭和50年金沢大学大学院文学研究科修了、慶應義塾大学大学院経済学研究科を経て平成9年中央大学商学部助教授、平成11年中央大学商学部教授、平成20年武蔵野大学客員教授、現在中央大学名誉教授。日本ハンザ史研究会顧問(前会長)、文学修士、博士(経済学)。専攻は比較都市史、ドイツ経済史。著書として『中世ハンザ都市の研究』(勁草書房)、『ハンザ都市とは何か』(中央大学出版部)、『西洋の都市と日本の都市どこが違うのか 比較都市史入門』(学文社)、『西洋都市社会史』(学文社)、『中近世ハンザ都市の展開』(中央大学出版部)など。
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