ユーラシア大陸と、古代地中海世界の歴史を接続することを目標の一つに掲げています。そのため取り扱う範囲は周辺の西アジア(オリエント文明)の都市遺跡も含みます。都市を背景に繰り広げられた歴史上の出来事や人物なども紹介しつつ、古代地中海世界の歴史を読み解きます。(講師記) ★2025年5月開講。1年10講で学びます。 <年間カリキュラム(予定)> ◆2025年4月期 5月 オリンピア 古代オリンピック発祥の地 6月 ペルセポリス アケメネス朝ペルシアの聖なる都 ◆2025年7月期 7月 カルタゴ カルタゴの繁栄と廃墟からの復興 8月 メリダ/タラゴナ イベリア半島のローマ都市の栄光と発展 ◆2025年10月期 10月 ポンペイ 火山の噴火で埋もれた人々の日常生活 11月 エルサレム 三大宗教の聖地の発展と変容 12月 レプティス・マグナ ローマ皇帝の愛したアフリカの「ローマ」 ◆2026年1月期 1月 バアルベック レバノン山を望む聖域と巨大神殿群 2月 パルミュラ 隊商で賑わったシルクロードのオアシス都市 3月 コンスタンティノープル 1000年のローマ帝国・キリスト教の都 ※カリキュラムは変更になる場合がございます。
佐藤 育子:日本女子大学学術研究員・講師。筑波大学地中海・北アフリカ研究センター客員共同研究員。専攻は古代オリエントおよび古代地中海世界の歴史。特に古代地中海世界をフェニキア・カルタゴ史の視点から再構築することを目指して、地中海方面に残るフェニキア・カルタゴ関連の遺跡を訪れ、現地調査を続けている。「古代カルタゴとローマ展」(2009年〜2010年)、「ツタンカーメン展」(2012年〜2013年)の日本側共同監修をつとめる一方で、『通商国家カルタゴ』(共著・講談社学術文庫、2016年)、「フェニキア人の海外ネットワーク:前1千年紀前半の地中海世界」神崎忠昭・長谷部史彦編著『地中海圏都市の活力と変貌』(慶應義塾大学文学部、2021年)「他者が語るフェニキア人とその記憶」周藤芳幸編『古代地中海世界と文化的記憶』(山川出版社、2022年)、「交易の民フェニキア人」安倍雅史・津本英利・長谷川修一編『古代オリエントガイドブック』(新泉社、2024年)などがある。また近年では丸小野壮太氏と高大連携共同授業をともに開発しており、共著論文に「歴史学と歴史教育の対話に基づいた開かれた古代地中海世界史研究の構築」『ヘレニズム〜イスラーム考古学研究』2023, pp.9-14.および「アッシリア史とフェニキア・カルタゴ史の対話から考える開かれた古代地中海世界史研究」 『ヘレニズム〜イスラーム考古学研究』2024, pp.59-70.(近刊)などがある。
★Zoomウェビナーを使用した、教室でもオンラインでも受講できる自由選択講座です(講師は教室)。見逃し配信(2週間限定)はマイページにアップします。各自ご確認ください。お問い合わせは、yk9yokohama@asahiculture.comで承ります。 ★2025年5月開講、1年10講で学びます。