推古天皇は史上最初の女性天皇であり、蘇我馬子が大臣として政務を差配しました。蘇我馬子の姉妹を母とする推古天皇に、馬子は天皇家の所領「葛城県(カツラギノアガタ)」の割譲を要求しましたが、天皇は拒否しました。なぜ馬子は「葛城県」の割譲を要求し、推古天皇はそれを拒否したのでしょう。「葛城県」にはどのようなヤマト王権の歴史が秘められているのでしょう。「葛城県」の歴史を解明しながら、大事件の真相に迫ります。 @1月27日:葛城県の起源と蘇我氏 A2月3日:葛城県の伝領 B3月3日:葛城県の土地と人
平林 章仁:元龍谷大学文学部教授 日本古代史専攻、神話・氏族(特に葛城氏・蘇我氏)・宗教・文化。著書に、『鹿と鳥の文化史』『橋と遊びの文化史』『蘇我氏の実像と葛城氏』『七夕と相撲の古代史』『三輪山の古代史』『七世紀の古代史』(以上、白水社)、『神々と肉食の古代史』(吉川弘文館)、『謎の古代豪族 葛城氏』『天皇はいつから天皇になったか?』(以上、祥伝社)、『「日の御子」の古代史』(塙書房)など多数。