アイルランドは地理的には小さい国ですが、四人のノーベル文学賞受賞者や20世紀最大の文学者ジェームス・ジョイスを輩出している文学大国です。その背景には古代から現代まで地下水のように脈々と流れる伝承文学の流れがあります。 十数年前からシリーズで、写本に残る神話や英雄伝を英語で読む講座を続けてきました。20世紀の伝承学者ケヴィン・ダナハーが身近な農民たちから直接聴いた土の匂いのする民話集『アイルランドの田舎の話』(Folktales from the Irish Countryside)等の原書をテキストに読んでいます。これらの話を通してアイルランドの農民たちの暮らしや気質を直接知ることになるでしょう。美しい田園風景の中に繰り広げられる想像力豊かなユーモアたっぷりの物語をお楽しみください。英語が苦手な方は聴講してくださるだけでも結構です。ぜひご参加ください。(講師・記)
渡辺 洋子:アイルランド伝承文学研究家。朝日カルチャーセンター・新宿・千葉・立川教室、DiLA国際語学アカデミー アイルランド講師。著書『アイルランド 自然・歴史・物語の旅』(2014)『妖精の住む島アイルランド』(2020)共著『アイルランド 民話の旅』(2005)『絶滅したオオカミの物語』(2022)以上三弥井書店、共著『子どもに語る アイルランドの昔話』(こぐま社1999)、訳書『塩の水のほとりで』(冬花社2008)他がある。
<テキスト>プリントは教室配布(新規の方にはメール送信)いたします。