西洋演劇において、シェイクスピアは現在も様々な国で頻繁に上演される劇作家であり、どの国のどの演出家がシェイクスピア劇を上演しても、特に驚くべきことはないでしょう。 しかし、シェイクスピアの四大悲劇が、ドーバー海峡を挟んだ隣国、フランスに導入されるには、意外にも150年余りを要しました。なぜでしょうか。無論、両国の戦争の歴史という問題はありますが、そこには、もう1つの見えない壁、「感性の壁」がありました。本講座では、18世紀フランス演劇史の視点からシェイクスピア劇の魅力と問題点を考察し、「感性に問いかける場としての演劇」について、共に考えてみたいと思います。(講師・記) 【画像】デュシスによる『ハムレット』:タルマとデュシェノワ source : gallica.bnf.fr / BnF
瀬 智子:パリ第三大学大学院演劇学研究所DEA(舞台芸術)取得。専門は十八世紀フランス演劇史、芸術史。著書に『ヴォルテールを学ぶ人のために』植田裕次編 世界思想社(2012)、訳書に『オランプ・ドゥ・グージュ』O・ブラン著、辻村みよ子監訳 信山社(2010)、他。
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