20世紀近代絵画最大の巨匠パブロ・ピカソ。実は若きピカソがスペインからパリへと出てきた頃、古道具屋の店先で1点の不思議な女性の肖像画を発見します。わずか5フランで入手した作品は、今では素朴派の元祖といわれるアンリ・ルソーの手によるものでした。ルソーは、その常識外れで稚拙な作品が世間の嘲笑の的となっていたのです。この最初の出会い以降、ピカソはルソー作品と生涯にわたって関係性を保つことになります。革命の画家ピカソにとって、素人といわれた画家ルソーはいったいどんな存在だったのでしょうか。ピカソの長い生涯から探っていきます。(講師・記) 画像は、「アンリ・ルソー《女の肖像》1895年 ピカソ美術館蔵」
遠藤 望:早稲田大学文学部美術史学科卒業、同大学大学院文学研究科美術史学修士課程修了。専攻は西洋近代美術史。2024年まで世田谷美術館学芸部学芸員として、「再考 芸術と素朴」展、「ルソーの見た夢、ルソーに見る夢」展、「アンリ・ルソーに始まる 素朴派とアウトサイダー・アートの世界」展などを担当。現在はハーモ美術館館長。
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