マルティン・ハイデガーの『存在と時間』は、1927年に出版されるやいなや、電光石火の如くに世界中に広がり、現在では20世紀最大の著作とも呼ばれています。そのため手に取った人は多いのですが、言葉づかいや表現が難しくて、途中で投げ出す人が少なくありません。この講座では、出版されたときのさまざまなモチーフを明らかにし、難解な内容を解きほぐしてお話しします。『存在と時間』に興味をお持ちの方は、ぜひともご参加ください。(講師・記)2024年4月開講。1年で学びます。各回テーマがありますので、途中受講歓迎。今期終了です。 <カリキュラム(予定)> 【第1期】2024年4月〜6月終了 1.ハイデガーと現代思想 2.『存在と時間』の多面性 3.「存在の意味への問い」とは何か? 【第2期】2024年7月〜9月終了 4.『存在と時間』の全体的な構成 5.「世界―内―存在」と道具的世界論 6.日常性と実存的不安 【第3期】2024年10月〜12月終了 7.非本来性から本来性への飛躍 8.先駆的決意性という実存的決断 9.実存と時間性 【第4期】今期:2025年1月〜3月 10.未完の課題を確認する 11.「時間と存在」はどうなる予定だったのか? 12.存在論の歴史的解体の帰趨
岡本 裕一朗:おかもと・ゆういちろう 玉川大学名誉教授 1954年福岡県生まれ。九州大学大学院文学研究科修了。博士(文学)。九州大学文学部助手を経て、現在、玉川大学文学部名誉教授。専攻は哲学・倫理学。 著書に、『ネオ・プラグマティズムとは何か―ポスト分析哲学の新展開』『ヘーゲルと現代 思想の臨界』『ポストモダンの思想的根拠』『異議あり!生命・環境倫理学』(すべてナカニシヤ出版)、『12歳からの現代思想』(ちくま新書)、『モノ・ サピエンス』(光文社新書)、『ヘーゲル入門』(共著・河出書房新社)、『フシギなくらい見えてくる!本当にわかる現代思想』(日本実業出版社)、『フランス現代思想史』(中公新書)、『いま世界の哲学者が考えていること』(ダイヤモンド社)、『ほんとうの「哲学」の話をしよう』(中央公論新社)など多数。
※毎回、資料をご用意いたします。 参考書:『存在と時間』の翻訳は数種類あり、どれも特徴があります。 講義内で、ご案内いたします。
Zoomウェビナーを使用したオンライン講座です。見逃し配信(1週間限定)はマイページにアップします。各自ご確認ください。お問い合わせは、yk9yokohama@asahiculture.comで承ります。