日本の中世社会ではさまざまな怨霊が跋扈し、それによって天変地異や疫病が引き起こされたと考えられ、社会の大混乱が巻き起こることがしばしばありました。朝廷では怨霊の鎮魂に腐心し、陵墓の整備、改元、廟の建立など、さまざまな対応がとられました。本講座では、平安時代はじめに怨霊が「誕生」していく過程から、日本最大の怨霊とされる崇徳院、さらには後鳥羽院の怨霊について、怨霊として認識されるようになった原因と、いかなる手法によって鎮魂していったのか解説していきます。(講師記)
山田 雄司:三重大学国際忍者研究センター副センター長 1967年静岡県生。京都大学文学部卒。筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科史学専攻修了。博士(学術)。現在、三重大学人文学部教授。専門は日本古代・中世信仰史。著書に『崇徳院怨霊の研究』(思文閣出版)、『怨霊・怪異・伊勢神宮』(思文閣出版)、『忍者の歴史』(KADOKAWA)、論文に「中世熊野の宗教的意義」(藤田達生編『歴史遺産が地方を拓く@』清文堂出版)などがある。
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