1920年代から30年代は、現代詩の源流ともいうべきモダニズム詩の時代。今から見ても斬新・お洒落で、胸を打つ作品が沢山生まれました。一方で、それは戦争はじめ動乱の時代、人間性が危機に直面する時代でした。様々な危機に直面して、詩人たちが思いを託したのが機械や動物など「人間ではないもの」のイメージです。 こうした表象を探りつつ、近年話題となった左川ちかや、萩原恭次郎、高村光太郎その他の詩を探訪し、バラエティ豊かな作品から、詩を創作する際のヒントも提示します。(講師・記)
鳥居 万由実:文学研究者、詩人、東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻博士課程修了。近著に『「人間ではないもの」とは誰か: 戦争とモダニズムの詩学』(2022年、青土社)。2008年、第一詩集『遠さについて』(ふらんす堂)により中原中也賞最終候補。他に、実験的散文集『07.03.15.00』(ふらんす堂、2015年)がある。
Zoomウェビナーを使用したオンライン講座です。見逃し配信(1週間限定)はマイページにアップします。各自ご確認ください。お問合せはasaculonline001@asahiculture.comで承ります。