鑑賞の対象と同時に、書画のサインにも用いる実用の面もある「篆刻」は、中国の宋代に興り、明、清代の文人により展開された「印」の芸術です。柔らかい石印材に刀を用いて文字を刻し、紙上に押して鑑賞します。文字を素材とした点で「書」と共通しており、違いは絵画と版画の関係に似ています。篆刻は、形は小さく、その求めるところは“線と朱・白”の造形美が生命であり、世界に類のないミニチュア・アートといえます。※研究科は、本科2年程度の修了者が対象となります。