「フリーメイソン」と聞けば、今でも空想の世界に属すると考える人は多いでしょう。しかし、欧米を中心にフリーメイソンは厳然と存在し、ギネスブックによれば、現存最古のエディンバラの組織は、1599年に遡ります。フリーメイソンは18世紀、オスマン帝国に浸透しました。オスマン帝国解体後のアラブ地域でも、フリーメイソンは勢力を拡張し、政府による禁圧にかかわらず、現在に続いています。アラブ社会におけるフリーメイソンの歴史と影響に光を当てます。 (講師・記) 写真:イングランド連合グランドロッジ ※2011年10月・講師撮影
若林 啓史:(わかばやし・ひろふみ)京都大学博士(地域研究)/早稲田大学地域・地域間研究機構招聘研究員 1963年北九州市生まれ。1986年東京大学法学部卒業・外務省入省。アラビア語を研修し、外務本省の他、イラク、ヨルダン、イラン、シリア、オマーンなどの日本大使館で勤務。2016年より東北大学教授(法学研究科・公共政策大学院)、2019年より2021年まで同大学客員教授。2020年、京都大学より博士号(地域研究)授与。2023年4月より早稲田大学地域・地域間研究機構招聘研究員、早稲田大学および亜細亜大学の非常勤講師。著書に、『中東近現代史』(知泉書館 2021年)、『シリアの悲嘆 キリスト教徒虐殺事件・一八六〇年』(知泉書館 2019年)、『聖像画論争とイスラーム』(知泉書館 2003年 第一回パピルス賞)、項目執筆に、『岩波イスラーム辞典』(岩波書店)、『イスラーム世界研究マニュアル』(名古屋大学出版会)、『世界民族問題事典』(平凡社)など。
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