伊能忠敬は1800年(寛政12)56歳の時に江戸を出発して、1816年(文化13)まで17年をかけ日本全国を測量し続けて73歳で没しました。しかし、日本地図は未完成で忠敬の死は秘され、弟子たちが『大日本沿海輿地全図』を完成します。伊能忠敬の測量は多くの彼の弟子たちや日本各地の測量家によって支えられましたが、あまり評価されていません。測量隊は先手と後手の各5名ほどに分かれ測量をしました。例えば熊本藩では天文方の池部長十郎や弟子たちと交流をしています。また、測量家たちなどから地図を提供してもらいました。本講座では、伊能忠敬の測量隊やそれを支えた人々に焦点をあて、新たな「伊能忠敬像」を皆さんと一緒に考えてみたいと思います。 <各回のテーマ> ■1月9日 伊能忠敬とは何者か? ■1月30日 各地の測量家たちの協力 ・・・・・・・・・・・・・・・
礒永 和貴:(いそなが・かずき)神奈川大学特任教授。1962年福岡県生まれ。佛教大学大学院文学研究科日本史学専攻博士後期課程単位取得満期退学(文学修士)。宇治市歴史資料館館員(佛教大学・京都教育大学・龍谷大学・華頂短期大学非常勤講師兼務)、東亜大学人間科学部准教授(九州産業大学・熊本大学非常勤講師兼務)を経て、現在、神奈川大学国際日本学部歴史民俗学科特任教授。編著に『絵図学入門』(東京大学出版会)、『荒尾市史―絵図・地図編』、共著に『慶長国絵図集成』・『国絵図の世界』(柏書房)、『シーボルトが日本で集めた地図』(古今書院)、『国絵図解読辞典』など。論文に「国絵図研究の課題」歴史地理学52−1、2010年など多数。
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