【オンライン受講コース】 天武天皇代、皇后の皇子で皇太子であった草壁(日並)皇子は、天武天皇の崩御後、皇后(持統)称制三年に即位することなく亡くなってしまった。その薨去を悼む柿本人麻呂の歌が巻二に載せられている。皇后は草壁の遺児である軽皇子の成長を待って皇位につけるために、自ら中継ぎの天皇として即位した。軽皇子が十歳となった冬の日、軽皇子らはかつて父草壁が狩りを行った宇陀の安騎野を訪れる。その時に人麻呂が歌ったのが安騎野遊猟歌である。この両歌を丹念に読み解くと、天武の王権が何とか文武に受け継がれるようにとの願いが見えてくる。 [教室受講コースもあります](https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=7574322)
大浦 誠士:(おおうら・せいじ)専修大学教授・上代文学会代表理事 1963年香川県生まれ。97年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程満期退学。博士(文学)。椙山女学園大学文学部専任講師、椙山女学園大学文学部助教授、椙山女学園大学国際コミュニケーション学部教授を経て、2012年より専修大学文学部教授。著書に『万葉集の様式と表現 ―伝達可能な造形としての〈心〉―』(笠間書院)、『万葉のこころ 四季・恋・旅』(中日新聞出版社)などがある。
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