先の自民党総裁選でも議論の的となった選択的夫婦別姓。きたる総選挙でも当然、争点にのぼるであろう。世界広しといえども夫婦同姓を強制している国は日本しかない。すでに30年以上、議論がされながら、なぜ日本では選択的夫婦別姓が実現しないのか?そこにはやはり戸籍こそが「家族」のかたちを決めるものであり、戸籍制度に改変の手を加えることは「家族」の破壊につながるという守旧派の根強い抵抗がある。一体、戸籍とはそこまで死守する必要があるのか?「家族」と姓とは何なのか?本講座では、選択的夫婦別姓の問題について、戸籍のあり方、姓をめぐる「家」の思想などを通して検討していく。(講師:記)
遠藤 正敬:えんどう・まさたか 1972年千葉県生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科博士課程修了。博士(政治学)。早稲田大学台湾研究所非常勤次席研究員。早稲田大学、宇都宮大学等非常勤講師。専攻は政治学、日本政治史。著書に『犬神家の戸籍−「血」と「家」の近代日本』(青土社、2021)、『天皇と戸籍−「日本」を映す鏡』(筑摩選書、2019)、『戸籍と無戸籍−「日本人」の輪郭』(人文書院、2017)、『戸籍と国籍の近現代史−民族・血統・日本人』(明石書店、2013)等。
筆記用具
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