なぜ、いま日米地位協定に注目が集まるのでしょうか。日米地位協定は、日米安保条約と並んで、戦後の日米関係の基礎となってきたものです。では、この協定があることで、日本の主権、あるいは日本人の生活にはいかなる影響があるのでしょうか。そもそも「地位協定」とは何でしょうか。日本以外の国も、米国と同様の協定を結んでいるのでしょうか。もしそうだとすれば、他国の地位協定は日本のそれとどのように異なるのでしょうか。本講座では、こうした疑問に答えながら、日米地位協定の改定に向けた課題を整理し、その実現可能性を探っていきます。戦後80年の節目の年に、いま一度、戦後の日米関係に横たわる本質的な課題を考えてみましょう。(講師:記) ■マーク=講師は新宿教室で講義 ◇マーク=講師はオンラインで講義、教室ではモニター投影します。 【各回の予定】 1. 地位協定とはなにかー「不平等性」の根源? ■ 2. なにが問題かー具体的課題の析出 ◇ 3. 行政協定から地位協定へー歴史をたどる ◇ 4. 運用改善の歴史ー次善の策 ◇ 5. 改定は可能かー他国の事例と日本の特異性 ◇
川名 晋史:東京科学大学(旧東京工業大学) 未来社会創成研究院・リベラルアーツ研究教育院 教授。 1979年北海道生まれ。博士(国際政治学)。専門は、米国の海外基地政策。著書『在日米軍基地ー米軍と国連軍、「2つの顔」の80年史』(中央公論新社、2024年)、『基地の政治学――戦後米国の海外基地拡大政策の起源』(白桃書房,2012年,佐伯喜一賞)、『基地の消長 1968-1973――日本本土の米軍基地「撤退」政策』(勁草書房、2020年、猪木正道賞特別賞)、『基地はなぜ沖縄でなければいけないのか』(筑摩書房、2022年)、ほか。
筆記用具
Zoomウェビナーを使用した、教室でもオンラインでも受講できる自由選択講座です(講師は初回1/24のみ教室、2/14以降はオンライン)。見逃し配信(1週間限定)はマイページにアップします。各自ご確認ください。お問合せはasaculonline001@asahiculture.comで承ります。