ドイツには廃墟であるものも含めておよそ2万の城が保存されています。ドイツを旅すると、行く先々で古城に出会い、どこを走っても古城街道の様な気がしますが、特にライン川からネッカー川に沿って東へ延びる道に中世の城が密集しています。ライン河畔のマンハイムからチェコの国境に近いバイロイトまで、宮殿や城、古城をめぐる観光ルートは「ドイツ古城街道」と呼ばれ1954年に誕生しました。途中には名高い観光都市ハイデルベルクや神聖ローマ皇帝の城があるニュルンベルク、世界遺産に登録された美しい古都バンベルクなどがあります。終着地バイロイトはヴァーグナーの祝祭劇場で有名ですが、辺境伯の宮殿や世界遺産の辺境伯歌劇場が見られます。 ネッカー河畔の左右に散らばる古城は小規模なものですが、中世の城で暮らした貴族たちの大変さを私たちに伝えてくれます。2025年は城の構造や王侯貴族の城での暮らしぶり、城の伝説などを含め、豊富な写真と共に古城街道を4回シリーズでご案内いたします。1回目はライン河畔からネッカー河畔の城です。(講師記)
沖島 博美:おきしま・ひろみ 旅行作家 書籍や雑誌その他でドイツ語圏の民俗、歴史、文化を紹介している。主な著書は『ベルリン/ドレスデン』(2010)、『ウィーン』(2009)、『ハンガリー』(2010)、『チェコ歴史散歩』(2010)、『イスタンブールと西北トルコ』(2006)以上、日経BP社(旅名人ブックス・シリーズ)、『北ドイツ=海の街の物語』(2001)、『プラハ旅物語』(2006)以上、東京書籍、『グリム童話で旅するドイツ・メルヘン街道』(2011)、『プラハ迷宮の散歩道』(2014)、『地球の歩き方/ベルリンと北ドイツ』(2020)以上、ダイアモンド社、『わがまま歩き/ウィーン・ブダペスト・プラハ』(2019)実業之日本社、『ドイツ・クリスマスマーケット案内』(2015)、『皇妃エリザベートを巡る旅』(2016)、『ウィーンのカフェハウス』(2017)以上、河出書房新社、その他多数。
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