「意味」は人間にとってなじみ深いものですが、いざ「意味ってどんなもの?」と問い直すと、立ち尽くしてしまいます。言葉の「意味」もあれば、存在の「意味」もあり、はたまた人生の「意味」もあります。あるいは、そんなものは幻想だとも言えそうですが、「意味」をめぐって凄惨な戦争も起こってきました。人間にとって何とも複雑怪奇な「意味」ですが、いったいどう理解したらいいのでしょうか。 本講座では、「意味」が人間にとっていかなるものか、あらためて問い直します。哲学以前の人間の生存から出発しながら、現代の記号論まで、長い歴史を探索することにします。この機会に、「意味」の意味について、ご一緒に考えてみませんか。(講師記) ★2024年7月期開講。途中受講大歓迎です。 <今期カリキュラム> 2025年1月期 意識から言語への転換をどう捉えるか? F意識の哲学と言語の問題 ・・・カントとヘルダー G精神の哲学としての言語論・・・ヘーゲルとフンボルト H意味概念の前景化・・ショーペンハウアーとニーチュ <年間カリキュラム> 2024年7月期 「意味」の起源を探る ➀哲学以前の「意味」・・・生存から宗教へ A意味概念の分岐点・・・ヒポクラテスとソクラテス、プラトン B古代における記号と意味の発見・・・アリストテレスとストア派 2024年10月期 中世から近代までの記号問題 C中世における論理学と意味論・・・トマスとオッカム Dイギリス経験論と記号学:ホッブズとロック E普遍記号学の意味論 ・・・ライプニッツ 2025年1月期 意識から言語への転換をどう捉えるか? F意識の哲学と言語の問題 ・・・カントとヘルダー G精神の哲学としての言語論・・・ヘーゲルとフンボルト H意味概念の前景化・・ショーペンハウアーとニーチュ 2025年4月期 20世紀において「意味」はどう問われたか? I分析哲学と「意味」の探究 ‥フレーゲとラッセル、ヴィトゲンシュタイン J現象学と意味の問題 フッサールとハイデガー、メルロ=ポンティ K記号論と記号学 ソシュールかパースか
岡本 裕一朗:おかもと・ゆういちろう 玉川大学名誉教授 1954年福岡県生まれ。九州大学大学院文学研究科修了。博士(文学)。九州大学文学部助手を経て、現在、玉川大学文学部名誉教授。専攻は哲学・倫理学。 著書に、『ネオ・プラグマティズムとは何か―ポスト分析哲学の新展開』『ヘーゲルと現代 思想の臨界』『ポストモダンの思想的根拠』『異議あり!生命・環境倫理学』(すべてナカニシヤ出版)、『12歳からの現代思想』(ちくま新書)、『モノ・ サピエンス』(光文社新書)、『ヘーゲル入門』(共著・河出書房新社)、『フシギなくらい見えてくる!本当にわかる現代思想』(日本実業出版社)、『フランス現代思想史』(中公新書)、『いま世界の哲学者が考えていること』(ダイヤモンド社)、『ほんとうの「哲学」の話をしよう』(中央公論新社)など多数。
★Zoomウェビナーを使用した、教室でもオンラインでも受講できる自由選択講座です(講師は教室)。見逃し配信(1週間限定)はマイページにアップします。各自ご確認ください。お問い合わせは、yk9yokohama@asahiculture.comで承ります。 ★2024年7月期開講。1年・全12回で学びます。