紫式部の伝記には未確定の事が多くありますが、中宮彰子に仕えたこと、源氏物語を書いたこと等は、幸い「紫式部日記」により確認できます。また、紫式部の和歌を集めた「紫式部集」が残されていますので、その和歌を通して紫式部の思いを窺うことができます。この講座では、「紫式部集」を中心とし「紫式部日記」や当時の記録類をも参照しつつ、紫式部の身(伝記的事項)と心(和歌などに表現された心情)とを資料に即して丁寧に読み解きます。(講師・記) 【秋・冬学期カリキュラム】 2025年3月で終了します。 10/17 世の儚なきを歎く 〜亡き人をめぐる歌群 11/21 絵に寄せて思いを陳ぶ 〜己が心の鬼にやはあらぬ 12/19 後宮の日々(1) 〜数ならぬ身は心にも任せねど 1/16 後宮の日々(2) 〜身に従ふは心なりけり 2/20 道長との距離 〜菊の綿と女郎花の露 3/20 文を書き残す 〜跡は消えせぬ形見なれども
工藤 重矩:福岡教育大学名誉教授 昭和21年生れ。九州大学大学院修了。福岡教育大学名誉教授。博士(文学)。著書に『金葉和歌集詞花和歌集』(詞花集担当 岩波書店)、『平安朝律令社会の文学』(ぺりかん社)、『平安朝和歌漢詩文新考』(風間書房)、『源氏物語の婚姻と和歌解釈』(風間書房)、『平安朝文学と儒教の文学観』(笠間書院)、『源氏物語の結婚』(中公新書)など。
持参品:筆記用具 ※設備費は、教室維持費です。
Zoomウェビナーを使用した、教室でもオンラインでも受講できる自由選択講座です(講師は教室)。見逃し配信(1週間限定)はマイページにアップします。各自ご確認ください。お問合せはkk9mo@asahiculture.comで承ります。