現在、邪馬台国の所在地をめぐる論争は、A. 初期ヤマト政権を邪馬台国とみる畿内説,B.初期ヤマト政権とは異なる地域勢力としての九州説,の二項対立に収斂し、Ⅽ.畿内説・九州説を連結した東遷説も依然一定の論者がいます。しかし、これらの説はどれも、全国で進んだ3世紀代の遺跡の発掘成果をフィードバックする柔軟さを欠いています。全国の遺跡を俯瞰的にみるとどんな世界が見えるでしょうか? 現在、3世紀の日本列島には、対外交渉を担った末盧国・伊都国・奴国・不弥国などの北部九州諸国のほか、「畿内・瀬戸内連合」「東海・関東連合」「山陰・北陸連合」の少なくとも3つの広域政治勢力が割拠し、それぞれ「初期ヤマト政権」「狗奴国連合」「出雲・越連合」に対応していたと考えられます。 本講座では、さきの講座のテーマをさらに掘り下げながら、引き続き3世紀を三大勢力+北部九州諸国が拮抗する群雄割拠時代と捉え、「邪馬台国三国志」の視点から考えます。 【カリキュラム】 ※10・11・1月は第2月曜、12・2・3月は第3月曜 10月14日 [楽浪公孫氏と吉備王の東遷−纒向遺跡の出現と弧帯文の呪術](https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=7465142) 11月11日 [出雲勢力の伝承と考古資料からみた王権と社会](https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=7465382) 12月16日 [S字甕・前方後方墳・銅鏡・水銀朱からみた狗奴国連合の盛衰](https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=7465422) 1月 13日 小札革綴甲冑が語る邪馬台国と狗奴国の戦争 2月 17日 越・出雲の服属と碧玉製腕飾の出現−桜井茶臼山古墳の謎 3月 17日 盧国・伊都国・奴国・不弥国の命運と筑後川流域の3世紀 ★1回ずつの受講もできます。 ―――――――――――――――――――――
筆記用具をお持ち下さい。※10月より講座時間を12時30分〜14時30分に変更致します。
Zoomウェビナーを使用した、教室でもオンラインでも受講できる自由選択講座です(講師は教室)。見逃し配信(1週間限定)はマイページにアップします。各自ご確認ください。お問合せはfk9asacul@asahiculture.comで承ります。 ※資料は、講座開始1時間前のアップを予定しています。ご了承下さい。