人類史において、宗教は常に中心的な位置を占めてきた。人類は、さまざまな宗教とともに生きてきたのである。本講座は、人類史における宗教の意義を明らかにすることを試みる。扱われる宗教は、古代・超古代の宗教から現代の擬似宗教まで多岐にわたるが、中心は、聖書あるいはキリスト教である。それは、キリスト教がヨーロッパ世界の基盤であるとともに、現代世界の最大宗教だからである。10月期からはキリスト教の源泉となったイエスの宗教運動(「神の国」運動)について、その細部へと議論を進めます。合わせて聖書学の説明を行います。 【カリキュラム】進度によって変更になる場合がございます。 10月26日 イエスと病の癒やし。イエスの活動で目立つものとして、病の癒やしを挙げることができます。病の癒やしについては、聖書学的にどのように理解できるでしょうか。 11月23日 イエスの宗教運動と家族。イエスの宗教運動は当時のユダヤ社会における標準的な家族と衝突することになった。イエスの宗教運動において「家族」の意味転換がなされた。 12月28日 イエスの宗教運動と女性。イエスは神の国において、女性は重要な位置を占めている。この点については、現代の聖書学(フェミニスト神学)が注目するところとなっている。
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