浮世絵をわかりやすく深く学んでみようという方のための講座です。今期は版元蔦屋重三郎(蔦重)を取り上げます。蔦重は、来年の大河ドラマ「べらぼう」では主人公にもなるという、今最も有名な浮世絵(錦絵)の版元と言えるでしょう。では具体的に蔦重はどのような仕事をした人だったのでしょうか。江戸で唯一の幕府公認の遊廓吉原の本屋で『吉原細見』を出版していた時代から、日本橋に進出して錦絵や黄表紙・洒落本といった戯作を手がけた時代、また寛政の改革下の出版界の動向など、蔦重の仕事とその時代を概観します。各回とも浮世絵の画像をスライドで見ながら、その魅力を解説していきます。(講師・記) 第1回 吉原遊廓の本屋から日本橋へ 第2回 寛政の改革下の錦絵出版 版元たちの攻防と歌麿・写楽 第3回 蔦屋亡き後の錦絵出版の展開と近代の再評価
田辺 昌子:東京都生まれ。学習院大学人文科学研究科博士前期課程修了。永青文庫学芸員を経て千葉市美術館の開設に準備室段階から関わる。元千葉市美術館学芸課長、副館長。鈴木春信を中心に浮世絵の研究に携わる。2008年『鳥居清長』展図録で第一回國華賞展覧会図録賞(共同受賞)、2018年第三十回國華賞受賞。主な著書に『週刊アーティストジャパン43 鈴木春信』(同朋舎、1992年)、『浮世絵の歴史』(共著、美術出版社、1998年)、『浮世絵のことば案内』(小学館、2005年)、『すぐわかる楽しい江戸の浮世絵(『こんなに楽しい江戸の浮世絵』1999年版改訂)』(共著、2008年 東京美術)、『鈴木春信』(2017年 東京美術)、『もっと知りたい 浮世絵』(2019年 東京美術) など。
※日程にご注意ください。
※Vimeoを使用した、教室でもオンラインでも受講できる自由選択講座です(講師は教室)。見逃し配信(1週間限定)はマイページにアップします。各自ご確認ください。お問合せはcb9info@asahiculture.comで承ります。 ※オンライン配信の際は、スライドを見えやすくするため、講師カメラをオフに設定しております。