文楽公演は東京と大阪で交互に行われ、東京では2月・5月・9月・12月の年4回の公演が行われます。注目の演目を深掘りしていきましょう。 既に12月・2月公演の演目が発表され『熊谷陣屋』『阿古屋』『妹背山婦女庭訓』といった名作が並びます。過去の名人の映像などをご覧頂きながら、見どころをわかりやすくご案内します。 そもそも『義経千本桜』『菅原伝授手習鑑』『仮名手本忠臣蔵』といったおなじみの作品たちは、まず文楽で初演され、後に歌舞伎へ移されました。歌舞伎全作品のおよそ三割は「元文楽」の作品で、つまり文楽は「歌舞伎のお母さん」のような芸能です。両者でストーリーは同じ。文楽では太夫と三味線による義太夫節の演奏、そして人形の技が見どころになります。そうした「文楽ならではの魅力」を映像をまじえ、わかりやすく楽しくご案内する<ツウならではの講義>です。
高木 秀樹:歌舞伎・文楽研究家 1990年から歌舞伎・文楽の同時解説放送「イヤホンガイド」解説者。大学講師。NHK教育テレビ『文楽鑑賞入門』講師。テレビ劇場中継の解説者。著書に『あらすじで読む名作文楽50』(世界文化社)。『文楽手帖』(角川文庫)。
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