本棚に並ぶたくさんの本のなかから気になる1冊を手に取って開くように、文学と親しむ講座です。旅/健康/科学と人間/ベストセラーなど、本棚には様々なジャンルが並びます。今期は、「科学/身体/記憶」をテーマに、文学が発見した科学の風景を辿っていきます。生成AIの誕生は、これからの社会に大きな変化を与えそうです。AIの誕生が人間を照らし返すように、常に科学的進歩は、その当時の人間観を照らしてきました。芥川文学は、実にたくみに、その科学的事象を、文学に取り入れています。公式では表せない熱量、記憶や無意識という心理作用、人間の生と死を直観する感覚など、科学では割り切れない感情や感覚がどのように文学化されているのか辿ってみましょう。 ■文学に書かれた科学/身体/記憶 10月 科学と文学——「寒さ」の公式と語彙 11月 1923年のクリスマス——「少年」 12月 凩の坂道に荷車を押す——「年末の一日」 ーーーーーーーーー今後の予定ーーーーーーーーー ■大正期のベストセラー 1月 〈恋愛〉は事件なのか——芥川、「或恋愛小説」を書く 2月 選ばれる聖たち——親鸞・日蓮・イエス 3月 最後のメッセージ——「続西方の人」最終章
安藤 公美:(あんどう・まさみ)神奈川大学講師 東京に生まれ、神奈川に育つ。フェリス女学院大学大学院修了。博士(文学)。神奈川大学、桜美林大学、鎌倉教養センターなどで日本文化・文学、文章・日本語表現法の講師を勤める。著書に『芥川龍之介論―絵画・異文化・都市・映画』(翰林書房)ほかがある。
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