積分計算の現場には巧みな式変形やさまざまな変数変換が現れます。一般にそれらの由来は不明ですが、複素変数の世界に移行すると統一的な視点が定まって、計算が簡明になります。有理関数、無理関数、三角関数の有理式へと進めて、複素変数の世界から見える積分計算の明朗な光景を観察したいと思います。 (講師・記) 〈スケジュール〉※スケジュールは変更になる場合がございます。 第1回 複素対数/複素数域における有理式の部分分数分解/有理関数の積分 第2回 無理関数の積分/円に由来する無理関数/有理式による円のパラメータ表示 第3回 双曲線に由来する無理関数の積分/円を双曲線と見る 第4回 オイラーの公式/三角関数の有理式の積分(1)不定積分 第5回 三角関数の有理式の積分(2)定積分 第6回 積分再考/楕円積分と楕円関数への道
高瀬 正仁:たかせ・まさひと 元九州大学教授 1951年、渡良瀬川上流の山村、群馬県勢多郡東村(現在のみどり市東町)に生まれる。数学者、数学史家。専攻は多変数関数論と近代数学史。東京大学を経て九州大学大学院修士課程修了。元九州大学教授。歌誌「風日」同人。著作『評伝岡潔』三部作(「星の章」「花の章」は海鳴社、「虹の章」はみみずく舎)、『高木貞治とその時代』(東京大学出版会)など。訳書『ガウス整数論』(朝倉書店)、『オイラーの無限解析』、『オイラーの解析幾何』(海鳴社)、『ガウスの数学日記』(日本評論社)など。
・今期は日程が変則的です。ご注意ください。 Zoomウェビナーを使用したオンライン講座です。見逃し配信(1週間限定)はマイページにアップします。各自ご確認ください。お問合せはasaculonline001@asahiculture.comで承ります。