アンシアン・レジームとは「旧体制」という意味で、それまでの古い体制を壊して新しい社会を作ろうとしたフランス革命期の人たちが作った言葉です。宗教戦争が終わる16世紀末から1789年のフランス革命勃発までをアンシアン・レジームと呼びますが、本講義ではとくにその後半に当たる18世紀に焦点を当てて、絶対王政の時代とも言われるアンシアン・レジームがどのような社会だったかを紹介します。「絶対」という言葉が連想させる強権的な政治や、ヴェルサイユから思い浮かぶ華やかな宮廷文化はこの時代の一面に過ぎません。 10月は社会と文化、11月は政治体制、12月は経済や人口といったテーマを取り上げますが、知らない外国を旅するように、未知の社会を知る楽しさを共有できればと思います。(講師・記)
森村 敏己:一橋大学特任教授 1960年生まれ。一橋大学社会学研究科博士課程単位取得退学。一橋大学社会学研究科教授を経て現職。 専門は18世紀フランスの思想と歴史。著書に『名誉と快楽―エルヴェシウスの功利主義―』(法政大学出版局)、『なぜ啓蒙を問い続けるのか』(清水書院)、訳書にジョナサン・イスラエル著『精神の革命―急進的啓蒙と近代民主主義の知的起源―』(みすず書房)など。
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