ブラームスの「ドイツ・レクイエム」は、全レクイエム史のなかでも屈指の名曲ですが、ラテン語の典礼文によらず、ドイツ語の「聖書」訳文を歌詞にもちいたユニークな作品です。作曲は1867/68年。数年後に統一ドイツ国家が成立することと、なにか関係があるでしょうか? また、「聖書」からどのような部分を引いているでしょうか? レクイエムの伝統とはまったく無関係でしょうか? そしてなにより、どんな音楽がそこで書かれているでしょうか? 全7楽章を順に詳しく追いながら、こうした問いに答えてみたいと思います。優れた演奏例で、じっくりと鑑賞もいたします。 (講師・記) 〈スケジュール〉 第1回 10月11日(金) 第1楽章 第2回 10月25日(金) 第2楽章 第3回 11月08日(金) 第3楽章 第4回 11月22日(金) 第4楽章・第5楽章 第5回 12月13日(金) 第6楽章 第6回 12月27日(金) 第7楽章
舩木 篤也:ふなき・あつや 音楽評論家 音楽評論家。1967年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程満期退学。「読売新聞」で音楽評を、NHK-FMなどでクラシック音楽番組の解説を担当。『レコード芸術』『ステレオサウンド』ほか専門誌、コンサート・プログラムやディスクでも多数執筆。東京芸術大学ほかではドイツ語講師をつとめる。日本ワーグナー協会理事。アフィニス文化財団専門委員。芸術文化振興基金専門委員。共著に『魅惑のオペラ・特別版:ニーベルングの指環』(全4巻、小学館)、『地球音楽ライブラリー:ヘルベルト・フォン・カラヤン』(TOKYO FM出版)、共訳書に『アドルノ 音楽・メディア論』(平凡社)。
・Vimeoを使用した、教室でもオンラインでも受講できる自由選択講座です(講師は教室)。見逃し配信(1週間限定)はマイページにアップします。各自ご確認ください。お問合せはasaculonline001@asahiculture.comで承ります。