『枕草子』は単なる随筆ではありません。そう読める部分もありますが、清少納言が最も心血を注いだのは、中宮定子と過ごした日々を、藤原道長全盛の世に蘇らせることでした。いま記しておかなければ、忘れ去られてしまうかもしれない、かけがえのない思い出。それを確実に残してゆくには、相応の政治的配慮が必要だったと思われます。 そうした清少納言の深謀遠慮は、残念ながら現代人には見えにくくなってしまっています。本講座では、歴史背景を詳しく検証することで、知られざる『枕草子』の神髄を解き明かしていきたいと思います。 〇最新の研究成果を取り入れながら、すべての章段を丁寧に読み進めていきます。 〇活字で読むだけでなく、くずし字にも触れてもらいます。 ※今期は295段あたりから読み始めます。 ※2019年4月に冒頭から読み始めました。途中からのご受講でもまったく支障はありません。
津島 知明:1959年生まれ。國學院大學大学博士課程単位取得退学。博士(文学)。國學院大學ほか数々の大学、カルチャー教室にて枕草子の講座を担当。 著書に『ウェイリーと読む枕草子』(鼎書房)、『動態としての枕草子』(おうふう)、『枕草子論及』(翰林書房)、編著に『新編枕草子』(オモイカネブックス)、『枕草子 創造と新生』(翰林書房)、『新訂枕草子』(KADOKAWA)など。
<テキスト> 「新編 枕草子」」(オモイカネブックス)アマゾンストアにて「ペーパーバック」をご購入ください。(2000円+税) 次のURLから販売ページにアクセスいただけます。https://www.amazon.co.jp/dp/4907411243
・教室は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。