日本と中国の関係は紀元前1世紀頃からのもので、朝鮮諸国との関係ともども古代国家形成に国際的要因が及ぼした影響は大きかったことがわかっています。日中関係といえば、遣隋使・遣唐使が思い浮かび、留学生が東西文化を融合させて世界帝国の首都で活動する華やかな様子も強調されるところです。 では、当時の日中関係の実際の姿や変遷はどうだったのでしょうか。 7世紀には戦争による通交途絶の時期もありました。日本は対等外交を展開したといわれますが、本当でしょうか。遣唐使はどのようにして文物移入を行ったのでしょうか。阿倍仲麻呂の唐での活躍ぶりは如何。遣唐使は「廃止」されたのでしょうか。「遣唐使」以後の日中関係はどのように推移していくのでしょうか。平氏は日宋貿易を経済基盤としたのでしょうか。 この講座では7〜12世紀を視野に、遣隋使・遣唐使の時代から近年研究が進展している日宋関係の様相などを、最新の研究成果に基づいてお話しする予定です。 (講師・記) ■2024年10月期 平安時代の遣唐使(9世紀) 第13回 遣唐使概説―延暦度遣唐使を例として 第14回 新羅人の来航と制海権 第15回 最後の遣唐使航海 第14回のみのお申込みは[こちら](https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=7588380) 第15回のみのお申込みは[こちら](https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=7588381) ■2025年1月期 平安時代の遣唐使(9世紀) 第16回 恵萼・恵運と円珍・真如 第17回 寛平度遣唐使計画 第18回 「国風」文化の成立 ■2025年4月期 「遣唐使」以後(10〜12世紀) 第19回 呉越国との通交 第20回 「然の入宋 第21回 寂照と藤原道長 ■2025年7月期 「遣唐使」以後(10〜12世紀) 第22回 成尋の渡宋と巡礼の旅 第23回 宋からの入貢・通交要請 第24回 平氏と「日宋貿易」
森 公章:東洋大学教授 1958年生まれ。東京大学大学院博士課程単位修取退学。博士(文学)。文部技官・主任研究官として奈良国立文化財研究所で平城宮の発掘や出土木簡の整理・研究に従事し、高知大学人文学部助教授を経て、現在、東洋大学文学部教授。著書に『奈良貴族の時代史』(講談社)、『天智天皇』、『古代豪族と武士の誕生』(吉川弘文館)、『平安時代の国司の赴任』(臨川書店)、『遣唐使の光芒』(角川学芸出版)、『古代日中関係の展開』(敬文舎)、『阿倍仲麻呂』(吉川弘文館)、『天神様の正体』(吉川弘文館)、『武者から武士へ―兵乱が生んだ新社会集団―』(吉川弘文館)など。
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