チベットに伝わる「ケサル王物語」は、世界最長の叙事詩とも称せられる長大な物語です。基本的には説唱芸人により語り継がれてきたもので、今も新たな物語が紡ぎ出されている生きている「口承文芸」です。今回の講座では、まさにチベットという声の曼荼羅の中核に位置するこの物語を取り上げ、全体のあらすじを概観するとともに、「天から物語が降臨した」と言うようなシャーマニスティクな背景を持つ説唱芸人たちを紹介します。その上で、長大な物語の中から「北方悪魔調伏」や「地獄救妻」という2つの物語を選び、その内容や、他の文学作品との関連、物語に見られるチベット人の信仰について紹介します。映像や画像を交えながら、この物語の持つ魅力を探っていきたいと思います。 <各回のテーマ> 10月 ケサル王物語の概要 11月 「北方悪魔調伏」 12月 「地獄救妻(アタク・ラモ)」 ------------------------
三宅 伸一郎:大谷大学文学部仏教学科教授 1967年生まれ。専門はチベット学、特に、仏教伝来以前の土着の信仰を受け継ぐとされるボン教の歴史を中心に研究を行う。共著に『ボン教:弱者を生き抜くチベットの知恵』(創元社、2022年)。
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