日本の有数な神社の一つ、鶴岡八幡宮が神社本庁を離脱したことは大きなニュースになった。神社本庁では、このところ内紛が続いており、鶴岡八幡宮の離脱はそれが関係する。神社本庁は多くの神社を傘下におく神社界の元締めで、伊勢神宮の式年遷宮を実施する上で戦後、大きな役割を果たしてきた。次の式年遷宮の準備は来年からはじまる。私は、富岡八幡宮の衝撃的な事件を受けて2018年に『神社崩壊』(新潮新書)を刊行したが、その本のタイトルが示すような事態が今起こりつつある。いったいこれからの神社界はどうなっていくのか。なぜそうした事態が生まれたのか。式年遷宮への影響を含めて考察をしていきたい。(講師・記)
島田 裕巳:しまだ・ひろみ 1953年東京都生まれ。宗教学者、作家。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。放送教育開発センター助教授、日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員、東京通信大学非常勤講師を歴任。著書に『葬式は、要らない』『創価学会』『日本の10大新宗教』『神道はなぜ教えがないのか』『戦後日本の宗教史:天皇制・祖先崇拝・新宗教』『「日本人の神」入門』『宗教の地政学』『神社崩壊』『新宗教 戦後政争史』等多数。
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