この世にはいつか終わりが来る、そしてそのとき世界はいちど滅びて新たに再生する、この黙示録的で終末論的な考え方は、西洋ひいては世界中の社会や政治、思想や芸術にはかり知れない影響を与えてきた。前半の6回では、その原点にある聖書の『ヨハネの黙示録』について、美術作品や映画なども参照しながら、徹底的かつわかりやすく分析し解説する。後半の6回では、黙示録と哲学思想や政治思想との深いつながり、さらには環境破壊や地球温暖化に関連してこんにち提唱されている人新世(アントロポセン)との隠れたつながりについて、皆さんと共に考えてみたい。(講師・記)2024年10月〜全12講予定 参考書 岡田温司『黙示録』岩波新書 10月〜2025年3月(各回予定) 1.「黙示録」とは何か、ユダヤ教とキリスト教 2.身近にある「黙示録」 3.『ヨハネの黙示録』を読むT 4.『ヨハネの黙示録』を読むU 5.「黙示録」を彩るキャラクターたちT 6.「黙示録」を彩るキャラクターたちU 2025年4月〜(※後半の申込は2024年11月下旬開始) 7.「黙示録」と思想T 8.「黙示録」と思想U 9.「復活」とは何か 10.核の「黙示録」 11.黙示録(アポカリプス)と人新世(アントロポセン)T 12.黙示録(アポカリプス)と人新世(アントロポセン)U
岡田 温司:京都大学名誉教授 1954年生まれ。京都大学名誉教授。京都精華大学大学院特任教授。西洋美術史・思想史。 主な著書に『モランディとその時代』(吉田秀和賞、人文書院)、『フロイトのイタリア』(読売文学賞)『芸術と生政治』『アガンベン読解』『イタリア芸術のプリズム』(以上、平凡社)、『半透明の美学』『映画は絵画のように』(以上、岩波書店)、『映画とキリスト』『映画と黙示録』『ネオレアリズモ』(以上、みすず書房)、『イタリア現代思想への招待』(講談社選書メチエ)、『アガンベンの身振り』(月曜社)などがある。アガンベンの翻訳に、『スタンツェ』『事物のしるし』(以上、ちくま学芸文庫)、『裸性』『王国と楽園』(以上、平凡社)、『書斎の自画像』『創造とアナーキー』(以上、月曜社)など計8冊がある。
参考書 岡田温司『黙示録』岩波新書
2/28休講⇒2/21補講(講師都合で1/24に変更) ・Zoomウェビナーを使用したオンライン講座です。見逃し配信(1週間限定)はマイページにアップします。各自ご確認ください。お問い合わせは、yk9yokohama@asahiculture.comで承ります。