三木清の『人生論ノート』は戦前から多くの読者を集め、戦後も永遠のベストセラーとなっています。ただし、難しい哲学用語はほとんど使われていませんが、飛躍が多く逆説に満ちた文体であるため、理解するのはそれほど簡単ではありません。 今回は特に重要な後半部のエッセンスを分かりやすく紹介します。人生の光と闇を冷徹に見つめ、そこから真の生き方を見出していこうとする姿勢は、今なお新鮮で多くのことを考えさせられます。(講師・記) 第1回 瞑想・噂・利己主義・健康 第2回 秩序・感傷・仮説・偽善 第3回 娯楽・希望・旅・個性 *2023年10月より読み進めています。今期からのご参加でも大丈夫です。
田中 久文:たなか・きゅうぶん 1952年生まれ。76年東京大学文学部倫理学科卒業、83年同大学人文科学研究科倫理学専攻博士課程修了。NHKラジオ講座「倫理」講師。専攻は倫理学、日本思想史。1993年第1回中村元賞受賞。著書に『九鬼周造』(ぺりかん社)、『日本の「哲学」を読み解く』(ちくま新書)、『丸山眞男をよみなおす』(講談社選書メチエ)、『日本美を哲学する あはれ・幽玄・さび・いき』(青土社)、編著に『甦る和辻哲郎』(ナカニシヤ出版)『九鬼周造エッセンス』(こぶし書房)など。
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