俳句を詠む動機は人や立場によって異なるが、詩歌の原点に立ち戻れば、〈自分を清め、高めたいから〉といってよいだろう。だが、古人が「詩を知りたいなら、詩の国に行くことだ」(ゲーテ)というように、〈詠む〉ためには〈読む力〉が不可欠である。本講座はこの観点から芭蕉の四季折々の句を解き明かす。 このたびのテーマは当季をふまえて「雪」。平安時代の京都に成立した美学が、いかに芭蕉に受け継がれ、俳句の裾野をひろげたか。それを、蕪村や一茶の時代も踏まえつつ解説し、読解力と創造力との関わりを考える。(講師・記)
谷地 快一:たにち・よしかず 1948年北海道生まれ。東洋大学名誉教授。博士(文学)。俳号、海紅。俳人協会会員、日本エッセイスト・クラブ会員。著書に『与謝蕪村の俳景―太祇を軸として』(新典社)、共編著に『芭蕉・蕪村発句総索引』(角川書店)、 江戸人物読本『与謝蕪村』(ぺりかん社)、『俳句教養講座』全3巻(角川学芸出版)など。芭蕉会議〈http://www.basho.jp〉を主宰し、句集に『九十九句』。
筆記用具
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