新しいテキストの喜多川歌麿(絵)と十返舎一九(文)のコラボ作品『青楼絵本年中行事』と、継続のテキスト、国芳(絵)・京山(文)の『朧月夜猫草紙』を読みます。歌麿と一九は、来年の大河ドラマの主人公、蔦屋重三郎(出版プロデューサー)によって見出だされた絵師と作家ですが、18世紀末に蔦屋が早世してしまい、19世紀をそれぞれに生きなければなりません。2人の初のコラボですから、吉原を有名にした蔦屋を偲んだ作品であることは間違いありません。テキストは近代の復刻版なのでモノクロですが、江戸の原本は浮世絵と同じカラーです。さて、女猫のおこまさんの動静も気になりますので、新旧の2点を前半と後半に別けて楽しく読み進めたいと思います。(講師・記) 講読テキスト ・新テキスト:『青楼絵本年中行事』 喜多川歌麿(絵)と十返舎一九(文) ・継続テキスト:『朧月夜猫の草紙』 歌川国芳・(絵)と山東京山(文)、
菅野 俊輔:(かんの・しゅんすけ)歴史家・江戸文化研究家 1948 年、東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。早稲田大学エクステンションセンター八丁堀校、毎日文化センター、読売・日本テレビ文化センター、小津文化教室での古文書解読講座の講師を務める。講演、テレビ出演、時代考証、著述など幅広く活動。 『江戸の長者番付』『真相解明「本能寺の変」』(ともに青春出版社)『江戸・戦国のくずし字古文書入門』『なぞり書きで覚える江戸のくずし字入門』(ともに扶桑社)、近刊の監修に、新書『鬼平と梅安が見た江戸の闇社会』とムック誌『もっと知りたい!江戸の暮らしと商い』(ともに宝島社)など編著書、監修書多数。
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