本講座では、2024年3月にアルテスパブリッシングより出版された新刊『日本音楽の構造』をもとに、日本音楽の魅力を科学的に解明します。本書ではじめて明らかにされた日本音楽の「特殊性」に焦点を当て、その音楽理論を科学的にわかりやすく解説します。具体的には、細分化した定性的な分析、構造分析、および周波数解析などを用います。 さらに、実際の日本音楽(津軽三味線、説経節、琵琶、能楽、J―POPの椎名林檎、桑田佳祐、King Gnu、Ado、米津玄師)を聴いていただき、周波数解析をその場でリアルタイムにお見せします。これによって、日本音楽が持つ独自の美しさと奥深さを、理論と実例の両面から体感していただきます。音楽ファン、研究者、そして日本文化に興味を持つすべての方にとって、貴重な学びと発見の場となるでしょう。ぜひご参加ください。(講師・記) 【カリキュラム(予定)】 ※途中休憩を予定しています。 @日本音楽の特殊性 A各主要音楽(津軽三味線、説経節、琵琶、能楽)の説明と周波数解析 BJ-POP歌手(椎名林檎、桑田佳祐、King Gnu、Ado、米津玄師)の説明と周波数解析 Cまとめ、講師の尺八演奏(松巌軒・布袋軒伝「鶴の巣籠」)1曲 *** 【広報画像】 <書影>中村明一『日本音楽の構造』(2024)アルテスパブリッシング
中村 明一:(なかむら・あきかず)尺八奏者、作曲家。横山勝也師をはじめ、多数の虚無僧尺八家に師事。バークリー音楽大学、ニューイングランド音楽院大学院出身。虚無僧に伝承される尺八曲の採集・分析・演奏をライフワークとしつつ、現代音楽、ロックまで幅広い活動を世界各国で展開。ハーバード大学、モスクワ国立音楽院、バーミンガム大学、東京大学などで講義を行う。日本現代音楽協会会員。文化庁芸術祭優秀賞(2回)、文化庁舞台芸術創作奨励賞、松尾芸能賞。著書に、『「密息」で身体が変わる』(2006)新潮社、『倍音—音・ことば・身体の文化誌』(2010)春秋社、『日本人の呼吸術―深く・鋭く・美しく』(2023)BABジャパン、『日本音楽の構造』(2024)アルテスパブリッシング。CDに、「虚無僧尺八の世界 京都の尺八T 虚空」(2008)ビクター、他多数。公式HP➡https://akikazu.jp
【参考文献】 ●中村明一『日本音楽の構造』(2024)アルテスパブリッシング