九州大学は、これまで30万点におよぶ貴重な古文書などを収集し、整理と保存、研究をすすめてきました。とりわけ、九州地域の史料センターとしての役割を果たしてきたのが、九州大学附属図書館付設記録資料館九州文化史資料部門です。同部門の前身である九州文化史研究所は昭和9年(1934)に創設され、本年でちょうど90周年を迎えます。本講座では、それを記念して九州文化史研究所などが長年蓄積してきたさまざまな史資料を紹介しつつ、九州の新たな地域史像に迫っていきたいと思います。 7月6日[)『写された中世博多の絵図』](https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=7244962) 伊藤幸司(九州大学大学院地球社会統合科学府・教授) 8月3日[『写本の魅力―江戸時代の史料―』 ](https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=7246612) 木土博成(九州大学大学院地球社会統合科学府・准教授) 9月7日[『近世庶民史料調査と九州大学―戦後における九州文化史の史料収集史―』 ](https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=7246771) 梶嶋政司(九州大学附属図書館付設記録資料館・助教) 10月5日『未知の史料との遭遇―旧九州文化史研究施設保管史料の意義―』 福田千鶴(九州大学大学院地球社会統合科学府・教授) 11月2日『九州文化史研究施設比較考古学部門とそのレガシー』 溝口孝司(九州大学大学院地球社会統合科学府・教授) 12月7日『幕末唐津町人、長崎への旅記録―庶民がみた「異国」―』 高野信治(九州大学名誉教授) 1月11日『九州文化史研究所から派生した学際研究の現在―遺跡出土人骨を対象として―』 舟橋京子(九州大学大学院地球社会統合科学府・准教授) ※1回ずつの受講もできます
伊藤 幸司:九州大学大学院比較社会文化研究院・教授 2000年 九州大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程修了、博士(文学)。 専門は、日本中世史・東アジア交流史。 主な研究テーマとしては、中世の港町をキーワードとして都市史や流通史にも興味があるほか、美術史分野の肖像画や室町水墨画にも関心を広げている。12〜16世紀における日本列島と東アジア諸地域との交流の諸相を、交流を媒介した僧侶や海商、取り交わされる文物や情報などの視座から研究をおこなっている。 著書に、『中世日本の外交と禅宗』(吉川弘文館、2002)、『大内氏の世界をさぐる』(責任編集、勉誠出版、2019)、『中世の博多とアジア』(勉誠出版、2021)などがある。
木土 博成:九州大学大学院地球社会統合科学府准教授 日本近世史。主に17〜18世紀の薩摩藩や琉球を対象に、政治史・文化史を研究。博士(文学)。大阪歴史博物館、京都大学を経て現職。
梶嶋 政司:九州大学付属図書館付設記録資料館・助教
福田 千鶴:九州大学大学院基幹教育院・地球社会統合科学府教授 日本近世政治史・史料学を専攻。幕藩制におけるお家騒動や武家の奥向に関する研究を行っている。
溝口 孝司:九州大学大学院地球社会統合科学府・教授
高野 信治:1985年九州大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学 同大学九州文化史研究施設 (旧九州文化史研究所)助手、大学院比較社会文化研究院教授など経て現在、名誉教授、 大学文書館協力研究員。 専攻は日本近世史、とくに武士論、生活史に関心を持つ。著書に『神になった武士 平将 門から西郷隆盛まで』(吉川弘文館、2022)『藩領社会と武士意識』(思文閣出版 、2023)など。
舟橋 京子:九州大学大学院地球社会統合科学府准教授 1973年熊本県生まれ 九州大学比較社会文化研究科博士後期課程単位取得退学。九州大学学術研究員、日本学術振興会特別研究員(DC、PD、RPD)、九州大学総合研究博物館助教、九州大学比較社会文化研究院講師を経て現職。博士(比較社会文化)。 専門:人骨考古学。主な研究テーマは葬送儀礼を含む様々な通過儀礼から見た列島先史社会の復元。遺跡から出土する古人骨および人骨の出土情報に関する分析から、時間的・空間的社会変容を明らかにしている。 著作:『抜歯風習と社会集団』(すいれん舎2010)など
筆記用具をお持ちください。
2月1日⇒1月11日に変更