これまでの朝日カルチャーセンターの講座では、「インドの歴史」を通史として、それを駆け足的に概観してきました。今回はインド古代にみられたマウリヤ朝、クシャーナ朝・サータヴァーハナ朝、そしてグプタ朝に焦点をあて、その社会文化・政治経済のあり方をじっくりと掘りさげてみます。その際、アケメネス朝ペルシアとの関係性や大乗仏教の成立、『エリュトゥラー海案内記』にもみられる西暦1〜2世紀に最盛期をむかえたインド・ローマ貿易のあり方などにも着目し、インド古代の諸王朝を世界史の中に位置づけてみましょう。 <カリキュラム> 第1回 マウリヤ朝――帝国の創出とアショーカ王(前320年〜前180年ころ) 第2回 クシャーナ朝とサータヴァーハナ朝――インド・ローマ交易盛期に展開した二つの王朝(前2世紀〜後3世紀) 第3回 グプタ朝――帝国の再現とインド文明の基層(後320年〜後6世紀半ば)
小茄子川 歩:こなすかわ・あゆむ 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・特任准教授 1981年生まれ。デカン大学院大学博士課程修了(Ph.D.)。2008年から2013年まで、インド政府招聘留学生としてインド共和国・プネーに所在するデカン大学院大学考古学科に学び、インダス文明遺跡の調査に参加。現在は同大学院大学が行うインダス文明遺跡の調査に発掘区画・整理作業責任者として参加している。日本学術振興会特別研究員PD、人間文化研究機構総合人間文化研究推進センター研究員/京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科客員准教授を経て、現職。専門は、考古学、南アジア基層社会文化・政治経済史研究。著書に『インダス文明の社会構造と都市の原理』(2016年、同成社、第6回日本南アジア学会賞受賞作品[2017年])、共編著に『社会進化の比較考古学—都市・権力・国家—』(2021年、雄山閣)。
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