カント生誕300年の夏に、アーレントの『カント政治哲学講義』を読みます。この講義録は、アーレントの「判断」論を知るうえで最重要なテキストです。「活動者actor」の立場から「観察者spectator」の立場へと目線を移すことによって、晩年のアーレントはどのような政治哲学を語ろうとしていたのか。カントの美的判断論をどのように独自の政治哲学へと読み替えたのか。『人間の条件』と『精神の生活』を繋ぐキーポイントを探ります。(講師・記) 写真:晩年のアーレント(1975年) Wikipediaより
百木 漠:ももき・ばく 関西大学法学部准教授 1982年生まれ。京都大学人間・環境学研究科博士課程修了。博士(人間・環境学)。アーレントやマルクスを中心とした政治思想史・社会思想史を研究している。単著に『アーレントのマルクス:労働と全体主義』(人文書院、2018年)、『嘘と政治:ポスト真実とアーレントの思想』(青土社、2021年)、共著に『漂泊のアーレント 戦場のヨナス:ふたりの二〇世紀、ふたつの旅路』(戸谷洋志との共著、慶應義塾大学出版会、2020年)、『アーレント読本』(日本アーレント研究会編、法政大学出版局)などがある。日本学術振興会特別研究員・立命館大学専門研究員を経て、2021年4月から関西大学法学部准教授。
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