鎌倉時代前期に成立した197話から成る説話集。毎回テーマを設け、馴染みのある説話だけでなく、難解な顔をあわせ持つ作品世界の魅力に迫ります。*2022年10月開講。各回テーマがありますので、途中受講歓迎です。 ***************** お暑くなってまいりました。盛夏という時期も時期ですから、今回は「中世の怪談」と題して怪異にまつわる説話を読み解きます。取り上げますのは、牛を貸してほしいという水死した幽霊(第118話)、ふんづけた蛇にどこまでもつけられる女(第57話)、男女の逢瀬の場に踏み込む鬼(第160話)と、それぞれ趣を異にした三話です。ただ風変わりな説話を読むというだけではなく、怪異という現象を通じて当時の人々の世界観にも触れたいと思います。(講師・記) <各回テーマ(予定)> 7月3日:橋のたもとには―『宇治拾遺物語』第118話― 9月4日:岩の下の蛇―『宇治拾遺物語』第57話― 9月25日:一条大路の「百鬼夜行」―『宇治拾遺物語』第160話―
蔦尾 和宏:専修大学教授 1972年神奈川県横浜市生まれ。東京大学文学部国文学専修課程卒業。同大学院人文社会系研究科博士課程単位取得満期退学。博士(文学)。日本学術振興会特別研究員(PD)、岡山大学教育学部准教授を経て、現職。専門は日本中世文学、特に説話、歴史物語。著書に『院政期説話文学研究』(若草書房)、共著に『新注古事談』(笠間書院)など。
■適宜、プリントを配布する予定です。
★今期は日程が変則です。毎回、教室も変更します。ご注意ください。 Zoomウェビナーを使用した、教室でもオンラインでも受講できる自由選択講座です(講師は教室)。見逃し配信(1週間限定)はマイページにアップします。各自ご確認ください。お問い合わせは、yk9yokohama@asahiculture.comで承ります。