素朴派の元祖といわれるフランスの画家アンリ・ルソー。その生涯にいまだ謎が多いこの画家は、1910年パリで貧困と孤独のうちに生涯を閉じました。しかし彼が描き出した幻想に満ちた絵画世界は、ピカソ、カンディンスキーなど近代美術を切り開いた革命的な画家たち、また日本においては藤田嗣治、岡鹿之助らを魅了し、高く評価されています。その技術の稚拙さゆえ一般には嘲笑の的であったルソーを近代美術はどのように評価したのでしょうか。ルソーの生涯をふりかえりつつ、ルソーと近代絵画の接点を探っていきます。(講師・記)
遠藤 望:早稲田大学文学部美術史学科卒業、同大学大学院文学研究科美術史学修士課程修了。専攻は西洋近代美術史。2024年まで世田谷美術館学芸部学芸員として、「再考 芸術と素朴」展、「ルソーの見た夢、ルソーに見る夢」展、「アンリ・ルソーに始まる 素朴派とアウトサイダー・アートの世界」展などを担当。現在はハーモ美術館館長。
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